名古屋大の研究不正、どこでも起こりうる、チェック機能の限界

   (朝日新聞からの引用) 

名古屋大の研究チームが2019年6月に

科学誌ネイチャーで発表し、翌20年11

月に撤回された論文と関連論文の計3本

について、大学は16日、データの捏造

(ねつぞう)などの研究不正があった

と発表した。責任著者からの申し立て

を受け、大学の公正研究委員会が調査

していた。3論文はすでに撤回された

という。

   (引用終わり)

 もちろん指導教授や准教授が大学院生

の実験や計算をうのみにせず実験データ

のノートや計算ノートを確認することは

当然である。しかしそれすら偽造するこ

とがタマにあるから細心の注意が必要だ。

 実験ノートや計算ノートはよく整って

きれいなものは『臨場感』がなく疑って

かかったほうが良い。しかしそれでも絶

対にお手上げなのは公式集とか他の論文

の引用の場合である。そこは単なる『引

用』だからうっかりチェックを怠ってし

まうのだ。

 したがって大学院生の研究不正はタマに

起こることなのだから、起こさないために

院生たちと個人的に深く付き合って、ひと

り一人の人格、性格、癖を見極めておくべ

きなのだ。

 したがってよき指導教授になるためには

単にその分野に秀でておればよいだけではす

まない。一種の『心理学者』の要素も必要な

のだ。