白河の関は超えぬと。。。
ことができます。この地はいにしえの旅人の面
影に出会えるので私は気が向くとでかけます。
歌碑の歌は味なものです。
便りあらば いかで都へ告げやらむ
今日白河の関は越えぬと
都をば 霞とともに立ちしかど
秋風ぞふく 白河の関
上の二つのうたはいかに白河の関がみちのく
の遠い遠い辺鄙な奥地にあるか嘆いています。
それにしても能因法師はあきれてしまいます。
京都からゆっくり歩いても白河の関までは2週
間です。当時の2週間の距離などたいした距離
ではないのです。ところが能因法師は
『3月の春霞のとき京都を出発して、白河の
関には秋の日に着いた』
と大ウソをついています。3月から9月までみ
ちのくを歩けば北海道の先まで行くでしょう。
それほどまでに白河の関は都人にとって辺境