MRIの危険性、医療現場に注意喚起、検査技師の教育に問題

 韓国でMRIの運転中に死亡事故が起こった(朝鮮日報

12月28日付)。死亡者はその病院に入院中の患者で、

酸素ボンベを携帯していた。MRI受診の際、提携してい

たボンベをMRI装置の傍に置きMRIを起動させた。この

際重いボンベがMRIの強力な磁気に引っ張られて胸にあ

たりその弾みで体上部が圧迫され死亡した。これはもち

ろん医療技師の落ち度とされた。

 MRIでは超伝導磁石の超強力な磁気を使う。撮影操作

中にバーン、バーン、バーンという音が出るのはこの強

力な磁気によって装置と装置のまわりの金属、鉄、コバ

ルト、ニッケルなどとその合金が叩かれで発生する。酸

素ボンベなども当然強力な力を受ける。数10キロのボ

ンベでも空中を飛ばされる。上の死亡事故はこのように

して起こった。

 MRI検査では検査技師から口の中の義歯やポケットの

中の金属などのことが聞かれる。しかしまさか技師は

ボンベまで吹き飛ぶことは考えなかった。これは明ら

かに医療ミスであるが検査技師の教育内容に不備があ

るのだろう。

 大事なことはこの種の教育現場ではその検査手法の

物理、医学、化学的根本原理から教えなければならな

いことだ。現場では何が起こるかわからない。この時

十分な対応するには基礎的、根本原理から教育されて

いることが必要なのだ。